昨年8月に、第1弾の「タイムボカン オリジナル・サウンドトラック」が出て以来、2ヶ月に1枚のペースで発売されてきた「タイムボカンシリーズ」のサウンドトラックCDシリーズが、7月5日発売の「逆転イッパツマン オリジナル・サウンドトラック」をもって、めでたく予定通りの6作全てがCD化された。
当ブログでは、「ゼンダマン」以降は特に取り上げていなかったが、もちろん私は全て買い続けていた。今回、完結によってジャケット背のタイムメカブトンも完成したので、CDを並べて眺めているだけで、いい気分になる。
せっかくだから、あらためて好きな曲をあげてみようかと思ったが、どう考えてもきりがないので、やめておく。ただ、個人的に、本編のラストシーン向けに作られたOP主題歌のアレンジ曲(「ヤットデタマン」81トラック(M-31)や、「逆転イッパツマン」97トラック(M-46)など)は特に印象的だったので、あらためてじっくりと聴くことが出来て、嬉しい。主題歌と同じメロディーにもかかわらず、哀愁のあるアレンジが心に強く残っており、曲だけを聴いていても、頭の中には自然とナレーターの名調子が聞こえてくる。
他にも、ギャグ調の曲、アクションシーンの曲など、いずれも名曲揃いで、しかも本編を何度観たか分からないほど観ている作品なので、曲を聴いていて、本編の場面やキャラクターのセリフが、すぐに頭に浮かんでしまう。ここまで脳内にしっかり刻まれてしまったアニメBGMは、私にとっては本作と大山のぶ代版「ドラえもん」くらいだ。
今回、タイムボカンシリーズのBGMがCD化されただけでも十分嬉しいのだが、「タイムボカン」から「逆転イッパツマン」までの6作は、本編で使われた曲はもちろんの事だが、未使用曲も音源が残っている限り全て収録されて「完全収録」にこだわっている点が素晴らしい。実際、「逆転イッパツマン」に付いてきた「総音楽リスト」を見ると、歌の入っていない純然たるBGMについては完全収録を達成しており、まさに壮観だ。
さらに、最後のリリースとなった「逆転イッパツマン」は2枚組で、1枚が丸々ボーナスディスクとなっている。ここでは、これまでCD化されていなかった劇中挿入歌「アターシャ」や「嗚呼!三冠王」に加え、「逆転イッパツマン」のデモヴァージョンまで収録されている。他にも、放送用に編集された次回予告BGMもようやくフォローされており、単品売りしていないのが不思議なくらい非常に豪華な内容だ。
さて、ここまで述べたように、「タイムボカンシリーズ」サウンドトラックは素晴らしい内容なのだが、残念な点もあった。それは、シリーズ第7作の「イタダキマン」BGMが単品で完全盤としてリリースされなかった事だ。
「イタダキマン」はシリーズで唯一、本放送当時に音楽集がリリースされており、その音楽集が「タイムボカン ぶたBOXこれっきり」の1枚としてCD化されている。そして、前述のボーナスディスクには「音楽集」未収録BGMの大半が収録されているので、ほとんどの曲は聴けるのだが、OP主題歌「いただきマンボ」及び、そのアレンジBGMが未収録となってしまった。おそらく、作曲家が異なるための権利問題があったのだろうが、次回予告BGMや、前述の「本編のラストシーン向けに作られたOP主題歌のアレンジ曲」イタダキマンバージョン(「総音楽リスト」掲載のM-44か?)が入っていないのは痛い。最終話の空作が去っていくシーンでの使用が特に印象深く、シリーズ全体の締めくくりとしても重要な曲だと思うので、残念だ。
また、テレビサイズ主題歌のうち「ヤッターマン」の「ヤッターキング」「ドロンボーのシラーケッ」、「タイムパトロール隊 オタスケマン」の「がんばれオジャママン」、「ヤットデタマン」の「ヤットデタマン ブギウギ・レディ」が収録されていない事も少々残念だが、こちらはその気になればDVDで聴けるから、まあいいだろう。
このように、いくつか気になる点はあったが、それでも最善を尽くした結果なのだろう。「イタダキマン」にしても、「総音楽リスト」を見る限りでは、OP関連以外の曲は、ほとんど収録されている。少々面倒くさいが、「音楽集」と今回のボーナスディスクを合わせて編集すれば、オリジナルの「イタダキマン BGMほぼ収録サウンドトラック」を作ることも出来るのだ。
だから、未収録曲が出たことを非難するよりも、むしろよくここまで入れてくれた、と言いたい。
それにしても、今回のCDを聴いて、根強いファンが付いている旧作アニメのサントラCDやDVD-BOXなどを商品化する時は、その作品にこだわりを持ったスタッフを絶対に参加させるべきだと、つくづく思った。ライナーノートの解説を読めば、このCDに関わったスタッフが「タイムボカンシリーズ」と、そのBGMに惚れ込んでいる事はよくわかったし、安心してCD化を任せられると思ったものだ。
もちろん、CDやDVDを発売する会社に、そのアニメに詳しい人間がいない方が普通なのだろうが、それならば外部からでも「わかっている」人間を招聘すべきだと思う。いちいち作品名はあげないが、いかにもやっつけ仕事という感じの残念なCDやDVDも、実際に存在する。個人的に思い入れのある作品であればあるほど、ショックは大きい。
ともかく、この一年間、1枚発売される毎にタイムボカンシリーズの世界に浸り、また次のリリースが待ち遠しくて仕方がなかった。それが終わってしまって少々淋しいが、これで「タイムボカンシリーズ」ほぼ全ての曲を、いつでも好きな時に聴けるようになったのだ。あらためて、このCDを企画・制作されたスタッフの方々には、お疲れさまでした、ありがとうございましたと言わせて頂きたい。
あとは、全巻収納BOXの到着が楽しみだ。まあ、これは早くても9月になるのだが。