本日は、「ドラえもん誕生秘話 ~藤子・F・不二雄からの手紙~」が放送されたが、録画したもののまだ観ていないので、この番組については、またいずれ取り上げたい。その代わり、今日は最近のアニメ「ドラえもん」について、思うところを書いてみる。
今年に入ってから、サブタイトルの件でがっかりしてしまい、当ブログで感想を書かなくなってしまったが、もちろん番組自体は毎週観続けている。当然、色々と気になるところもあるので、それを書いてみたい。
・サブタイトル煽り文句
様子を見ていたのだが、だんだんひどくなっている気がする。「謎のはだかおとこ? このかぜうつします」(1/20放送)くらいならまだしも、「のび太の部屋が日照り?台風?イナゴの大群? タタミのたんぼ」(1/27放送)は、あまりにも長すぎるし、「恐竜ちょっとだけスペシャル第2弾! 大むかし漂流記」(2/10放送)になると、単独で再放送する場合などはどうするつもりなのかと余計な事が気になってしまう。
再放送はともかく、DVDで途中からサブタイトルが長くなると統一感に欠けるので、おそらくソフト化では煽り文句が外されるのではないかと睨んでいる。もし、そうなったとしたら、煽り文句が単なる「釣り」であるとはっきりするわけだ。
いずれにせよ、早く原作通りのサブタイトルに戻して欲しい。現状のように長い上にセンスが無くては、意味はないだろう。
・放映エピソードの選択
2月3日放映分以降、サブタイトルに「恐竜ちょっとだけスペシャル」と付いており、毎回1話は映画の宣伝のために恐竜関連エピソードが放映されている。
本編の出来はともかく、こうも恐竜が続いては逆効果ではないだろうか。少なくとも、私はそろそろうんざりし始めている。さらに、次回は1時間スペシャルで恐竜話ばかり3話が放映予定だ。いい加減にしろと言いたくなる。
原作「ドラえもん」は、てんコミ全45巻だけでも800話以上のエピソードが収録されているが、その中から恐竜話を選んで編集したコロコロ文庫の「恐竜編」でさえ、全てを埋めきれず「異説クラブメンバーズバッジ」のような無理のある話を入れている。
つまり、いくら藤本先生が恐竜好きと言っても、「ドラえもん」全体で考えれば、恐竜の話は、ごく少ないのだ。「ドラえもん」には様々な方向性のエピソードがあるのに、あえて恐竜話ばかりをやっていては、悪い意味でのマンネリ化を招く恐れがある。実際、ここ3回を見ただけでも、「またタイムマシンか」「またタイムベルトか」などと思ってしまった。
たまに恐竜の話をやるからこそ、新鮮な気持ちで古代世界の冒険が楽しめるのに、目先の映画の事だけを考えて、たった2ヶ月ほどで集中的にアニメ化してしまっては、長期のテレビシリーズとしては非常にバランスが悪い。シリーズ構成のいないアニメドラで、誰がエピソードの選択をしているのかはわからないが、この方針を決めた人物には、大局的な視点は無いようだ。
・映画の宣伝企画
毎週、Aパート終了後にゲスト声優や主題歌などを取り上げている。無理に本編で恐竜の話をやらなくても、これだけで映画の宣伝としては十分だと思う。大山時代にも年明けからはEDを30秒削って映画のCMを入れていたが、こちらは毎回同じ映像だった。それに比べれば、今回は毎回異なるゲストが出演したり、新着映像が披露されていたりと、より映画への興味を惹く内容になっているのだ。
なお、来週は「恐竜おもいっきりスペシャル!」として1時間特番、映画公開前日の3月4日には通常放送の半分を使って映画の宣伝が予定されている。これらは、大山時代にも行われていた事で、今回取り立ててどうこう言う気にもならないが、このような特番まであると、余計に本編の恐竜漬けが不要に思えてしまう。
ちなみに、2月後半の1時間スペシャルは、1996年の「友情一番!ドラえもんスペシャル」(2月16日放映)が最初で、実は藤本先生ご存命の時から行われていた。この時は、芝山努監督が絵コンテを描く様子が紹介されたり、ゲストでなぜか大槻義彦教授まで出てきたりと、色々と見所の多い番組だった。1997年以降、単純に同時上映作品+映画の宣伝と言う構成になってしまったのが残念だ。
また、3月1日にもレギュラー枠の半分を潰して「映画最新情報」が放映されている。2~3月にかけての映画宣伝特番のフォーマットは、ほぼこの年に出来上がったと言えるだろう。
なお、ローカル枠の17時台ではあったが、この年はダメ押しで2月27日にも「もーすぐ春休み!ドラえもんスペシャル」として1時間スペシャル(映画「2112年ドラえもん誕生」+新作「銀河超特急」宣伝)が放映された。当時、名古屋テレビでは同時ネットされていたが、スポンサーは付いていなかった。果たして、全国何局で放映されたのだろう。
・本編感想
恐竜ばかり続く点に目をつぶれば、今年に入っても漫画「ドラえもん」のアニメ化としては、及第点を維持していると思う。「(前略)このかぜうつします」で描かれたのび太の優しさ、「(前略)オーバーオーバー」の原作が不自然に直された部分やオチの見せ方、「(前略)ゆめのチャンネル」における各人の夢の描写などは、特に印象的だった。
だからこそ、恐竜恐竜で無理矢理盛り上げようとしている姿勢が、残念だ。毎週観ているような人に対しては、前述のように逆効果になってしまう恐れがあるし、逆にたまにしか観ない人であれば、たまたま「ドラえもん」を観て恐竜話をやっていたとしても、それが即、映画への興味につながるとも考えにくい。
サブタイトル問題の時にも書いたが、こういった空回り気味の宣伝は、一体誰が考えているのだろう。不思議で仕方がない。
とりあえず、アニメ「ドラえもん」の現状について、書きたい事は書いた。
一応断っておくが、現在の「ドラえもん」が非常に巨大な「商品」となってしまっており、原作漫画やアニメだけでくくれるものではないという事は、十分承知しているつもりだ。だから、是が非でも「のび太の恐竜2006」を盛り上げようと言う方針自体は、理解できる。私のような一ファンには想像が付かないが、おそらく「ドラえもん」のテレビアニメ・映画共に終わって、完全に「現役の作品」でなくなったとしたら、多くの人が仕事に困るのだろう。
問題は、その盛り上げ方が非常に下手に思えてしまう点だ。テレビ朝日・小学館・藤子プロなどに、もう少しスマートで、なおかつ効果的な宣伝を思いつく人材はいないのだろうか。原作者が故人である以上、新作の映画原作漫画を発表するわけにもいかず、テレビ媒体での売り込みが主体になってしまう点は、ある程度やむを得ないのだろうが、必死さが見えてしまうようでは宣伝として失敗だろう。
せっかく、リニューアルして原作からアニメ化するようになり、原作ファンとしてもアニメファンとしても楽しめる作品となったのだから、出来るだけアニメドラには長く続いて欲しいと思っているのだが、現状を見ると、どうしても不安になってしまう。
4月以降も、変なテコ入れがなければいいのだが、映画の結果次第では、どう転ぶかわからない